女性はハメ撮りに悦びを感じる


「女はみんな女優ですよ」
と言ったのは、あるハメ撮りマニアの出会い系サイト会員である。
彼はテレクラや出会い系サイトを使ってモデルを探す。
出会い系サイトで知り合った女性の中には、投稿は駄日でも撮るだけならいいという女は多いそうだ。
なるほど、たしかに「女優」である。
それは演技という意味合いではなく、セクシーに演じている自分がいつのまにか、その人自身になってしまうということでもある。
人は誰しも誰かに自分の存在を認めてもらいたいと思っている。
どんなレベルであれ、自分を必要としているという実感を得たいと思っている。
本来、セックスはその最も根源的な関係性のはずである。
が、日常の出会い系サイトでのセックスがあまりに当たり前の行為となっているとしたら、セックスはしていても、そうした部分は体感できなくなってしまうのかもしれない。
ところが、被写体となった瞬間、彼女はカメラマンにとって、なくてはならない存在と化す。
被写体は、カメラマンの、ひいてはそのカメラの向こうにいる多くの読者の視線を意識せずにはいられない。
カヮイく、キレイに、セクシーに……という思いが、そのまなざしを意識することで内発的に湧き上がる。
それが、女を「女優」へと変身させる。
日常での存在感が希薄であればあるほど、こうした欲求はより強く働くものである。
かつて僕が出会い系サイトで知り合い、ハメ撮りをした二十三歳の奥さんがいた。
彼女はダンナとの関係が危うくなっている状況の中で、次々と出会い系サイトで男を漁っていた。
が、いずれも肉体関係はあったものの、その関係性は希薄なものだった。
撮影から一カ月後、僕の携帯電話が鳴った。その奥さんからだった。
「あれから誰としてもセックスがつまらないの。あのカメラのせいなんです。また私を撮ってください」
彼女はこう言った。
僕が同じパターンで撮ってもつまらないから3Pとかなら撮ってもいいと答えると、彼女もOKした。
後日、某誌の編集長を伴って彼女と会い、3Pハメ撮りをすることになった。
彼女は、ことさらセクシーな下着を用意してきて、こう言った。
「モデルになった気分で下着を買いに行ったんですよ。この目が来るのが、嬉しくて嬉しくて(笑)。まるで遠足まであと何日っていう子どもに返ったみたい」
なんと、彼女はそれから一年後、出会い系サイトもののAVに出ていたのだ。
モザイク越しにうっすらと見える顔といい、ヨガリ声といい、それはまぎれもなく彼女だった。

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